プラモデルのスミ入れの方法は?失敗しない手順とコツ・注意点を解説

プラモデルのスミ入れは、パーツの細部を際立たせて完成度を高めるための重要な工程です。しかし、適切に行わないと、仕上がりが不自然になったり、パーツを傷つけてしまったりします。本記事では、スミ入れの基本手順を詳しく解説します。
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プラモデルのスミ入れとは?
スミ入れとは、プラモデルのモールド(溝)部分に墨や塗料を流し込んで陰影を強調し、リアルな質感を出す技法です。スミ入れを行うとパーツの立体感が増し、より精密な印象を与えます。特に、ミリタリーやメカ系のモデルでは重要な仕上げの1つです。スミ入れの方法には、専用のスミ入れペンやエナメル塗料を使う方法があります。
スミ入れに使用する道具
スミ入れには、主に以下の道具を使用します。
- スミ入れペン
- エナメル塗料
- ウォッシング液
それぞれの特徴を解説します。
スミ入れペン
スミ入れペンは初心者でも扱いやすく、手軽にスミ入れができる道具です。細いペン先で塗るため、精密な作業に適していますが、乾燥が早いため修正が難しい傾向があります。
エナメル塗料
エナメル塗料は、細かいモールドにしっかりと墨を流し込めるため、リアルな仕上がりになります。専用の薄め液を使えば、はみ出た部分を拭き取ることができ、修正もしやすいのが特徴です。
ウォッシング液
エナメル塗料は、薄くして使うことでムラなくスミ入れができる道具です。広い面にもなじみやすくより自然な陰影を出せるため、熟練者に好まれます。
プラモデルのスミ入れの基本手順
プラモデルのスミ入れは、以下の手順で行います。
- パーツの表面を整える
- スミ入れを施す
- 拭き取りと調整を行う
- トップコートで仕上げる
詳しく見ていきましょう。
パーツの表面を整える
スミ入れの前に、パーツ表面のホコリや指紋を拭き取り、滑らかにしておきます。しっかりと均すと墨が均等に広がり、仕上がりが向上します。
スミ入れを施す
モールド部分に、スミ入れペンやエナメル塗料を流し込みます。エナメル塗料の場合は、線を引くのではなく自然に広がるのを待つことで、美しい仕上がりになりやすいです。
拭き取りと調整を行う
塗料が乾ききる前に、綿棒やティッシュで余分な墨を拭き取ります。エナメル塗料を使った場合は、専用の薄め液を使うと修正しやすいです。
トップコートで仕上げる
スミ入れが完了したら、トップコートを吹き付けて定着させます。トップコートを使用することにより色落ちを防ぎ、完成度を高められます。
スミ入れをきれいに仕上げるコツ
スミ入れをきれいに仕上げるためには、以下のコツを押さえましょう。
- 適切な道具を選ぶ
- 余分な墨を拭き取るタイミングを見極める
- リアルな質感を出す
詳しく解説します。
適切な道具を選ぶ
スミ入れペン、エナメル塗料、ウォッシング液の特徴を理解した上で、最適な道具を選びましょう。スミ入れペンは手軽さが魅力で、エナメル塗料はリアルな陰影を出しやすく、ウォッシング液は広範囲のスミ入れに適しています。
余分な墨を拭き取るタイミングを見極める
墨を拭き取るタイミングが早すぎると色が薄くなり、遅すぎると定着してしまいます。塗料の乾燥具合を見極めながら、適切なタイミングで拭き取りましょう。
リアルな質感を出す
墨の濃淡を調整することで、より自然な仕上がりになります。陰影の強調具合を調整しながら、全体のバランスを考えて作業を進めましょう。
スミ入れをする際の注意点
スミ入れをする際は、以下の点に注意してください。
- 下地を傷めないようにする
- 適度な力加減を意識する
- 乾燥時間を守る
- 少量ずつ作業する
詳しく見ていきましょう。
下地を傷めないようにする
エナメル塗料を使用する場合、プラスチックの種類によっては塗料が浸透して割れの原因になります。下地を保護するために、事前にトップコートを吹くと安心です。
適度な力加減を意識する
スミ入れペンを強く押しつけると、モールドの溝を傷つけることがあります。軽い力でなぞるように塗ると、均一な線が引けます。
乾燥時間を守る
スミ入れ後は十分に乾燥させてから拭き取ることで、ムラのない仕上がりになります。乾燥時間を確認し、焦らずに作業を進めることが大切です。
少量ずつ作業する
一度に広範囲のスミ入れをすると、乾燥が進み拭き取りが困難になる場合があります。仕上がりにこだわるのであれば、少しずつ作業を進めましょう。
基本を知って理想の墨入れを目指そう
スミ入れは、プラモデルの仕上がりを大きく左右する重要な工程です。適切な道具を使い、基本手順を守ることで、よりリアルな仕上がりを実現できます。焦らず丁寧に作業しながら、自分なりのスミ入れスタイルを見つけてみましょう。