クリスマス=サンタのプレゼントになった起源は?歴史や豆知識を紹介

クリスマスといえばサンタクロースやプレゼントを連想するものですが、そもそもどうやってこれらの慣習が広まったのでしょうか。本記事では、サンタクロースやクリスマスの起源と歴史について解説します。サンタの服が赤い理由やトナカイの引くソリに乗る理由などの豆知識も併せてお伝えするので、興味のある方はぜひ最後までご覧ください。
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サンタクロースの起源
サンタクロースはフィンランドのイメージがありますが、実は起源だといわれているのは270年頃に実在した、トルコの神父「聖ニコラウス」です。ニコラウスはオランダ語に訳すと「シンタクラース」と発音しますが、これが訛り「サンタクロース」に変化したといわれています。日ごろから人助けに精を出していたニコラウスは、ある時、貧しい三人姉妹に出会います。
あまりの貧しさに、娘たちが身売りをしなければならないことを知ったニコラウスは、夜中に煙突からこっそり金貨を投げ入れました。この逸話は、子供を守る聖人の話として、ヨーロッパ中に伝わっています。ヨーロッパでは、ニコラウスの命日である12月6日を「聖ニコラウスの日」として祝い、クリスマスではなくこの日にプレゼントを渡す地域もあるようです。
クリスマスにプレゼントを贈る理由
クリスマスにプレゼントを贈り合う文化は、多くの国に広まり根付いています。クリスマスプレゼントを贈る意味は「互いを思いやるため」です。キリスト教において、人に親切をする行為はキリストに対して親切にすることと同義とされています。つまり、大切な人にクリスマスプレゼントを贈ることは、キリストにプレゼントを送ることと同じ意味を持つのです。
元々はキリスト教の教えに基づく慣習でしたが、「相手を喜ばせたい」「思いやりたい」という気持ちの根底は変わらず、温かい気持ちがこもっているものです。
サンタがトナカイの引くソリに乗る理由
サンタクロースの起源はトルコですが、サンタクロースの話がアメリカで広まった際には北極で生まれたという設定でした。さらに、「北極からフィンランドのラップランド地方に引っ越した」というフィンランドの新聞記事が噂になったことで、今でもフィンランドをサンタクロースの聖地と考える人がいます。トナカイは、そんなフィンランドを始めとする北欧地方に生息する動物です。
大きい身体と立派なツノを持ち、時速80キロの速さで走る身体能力も兼ね備えています。そのため、ふくよかなサンタクロースやたくさんのプレゼントを乗せたソリを引くのに、ぴったりだというイメージがあったようです。トナカイとソリのイメージが広まるきっかけとなった「A Visit from St. Nicholas」というアメリカ発祥の本は、クリスマスが近づくと、今でも世界中で朗読されています。
サンタの服が赤いのはなぜ?
サンタクロースといえば、真っ赤な衣装がトレードマークです。ここからは、サンタクロースの服が赤い理由について、2つの説をご紹介します。
神父の服が赤色だったため
サンタクロースのモデルといわれている聖ニコラウスは、協会の儀式を執り行う際にはいつも、赤色の服を着ていました。これは「血を流してでも、他人を助けたい」という気持ちを表していたのだそうです。ニコラウスが愛用していた服装が赤色だったことから、サンタクロースの服の色に結びついたという説があります。
コカ・コーラ社の影響
もともとサンタクロースが描かれるときの服装の色は、灰色や緑などそのときどきで異なりました。1931年になると、コカコーラ社が宣伝のためにサンタクロースを起用し、スウェーデン人の画家に描かせます。コカコーラは当時、夏の大人用の飲み物として扱われていました。そのため、冬にも売れるようにすることや、子供にも飲んでもらえるようになることが目的だったようです。
コカコーラ社は、サンタクロースのイラストを注文した際に、自社のイメージカラーである赤と、白を基調としたイメージを伝えました。真っ赤な衣装に身を包んだサンタクロースのイラストが広まったことで、現在のイメージが定着したといわれています。
サンタの歴史を知れば、クリスマスがもっと楽しくなる!
本記事では、サンタクロースやクリスマスの起源、歴史についてご紹介しました。サンタクロースは架空の存在ですが、世界のさまざまな歴史が絡んでいるため、たくさんの面白い逸話が隠れています。クリスマスの日には、本記事で得た知識を家族や友達にぜひ話してみてください。