知育のやりすぎは子どもに悪影響を及ぼす?注意するべきサインを解説

知育とは、子どもの創造力や判断力など、思考能力を伸ばすための教育方法です。幼い頃から知育を取り入れることで、IQの向上などが期待できます。しかし、過度な知育は子どもの発達を妨げ、親子関係の悪化を招くおそれがあるため、注意が必要です。本記事では、過度な知育がもたらす悪影響と、知育を見直すためのポイントを解説します。
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知育のやりすぎがもたらす悪影響とは?
過度な知育は、以下2つの悪影響をもたらすおそれがあります。
- ストレスが心身に悪影響を及ぼす
- 愛着の形成ができない
ストレスが心身に悪影響を及ぼす
子どもが嫌がっているのに知育を強制したり、過度なノルマやプレッシャーをかけたりすると、ストレスが溜まる原因となります。ストレスは免疫の低下や人間関係の悪化など、心身にさまざまな悪影響を及ぼします。知育は、子どもにストレスがかからないように、無理のない範囲で行うことが大切です。
愛着の形成ができない
乳幼児期は、親子の愛着形成に重要な時期です。この時期に子どもとの信頼関係を築くことで、子どもの豊かな心の成長や、自己肯定感の向上につながります。しかし、知育ばかりに目を向けて、子どもの個性を無視したり、できないことを責めたりすると、子どもとすれ違い愛着の形成がうまくいかないことがあります。
やりすぎ知育を見直すポイント
知育のやりすぎは子どもの心身に悪影響を及ぼしたり、親子関係の悪化を招いたりするおそれがあるため、注意が必要です。しかし、自身の教育がやりすぎか判断するのは難しいものです。ここからは、知育がやりすぎになっていないか、見分けるためのチェックポイント8つを紹介します。
- 子どもの自由時間がない
- 子どものすることを親が決めている
- 子どものサインを見逃している
- 子育てに確固たる信念を持っている
- 子どもが親の様子をうかがっている
- 子どもの笑顔がぎこちない
- 親の思い通りに進んで行動する
- 発熱・夜尿・指噛みなど精神的症状が見える
子どもの自由時間がない
多くの習い事をさせていたり、家庭での勉強時間が長かったりして、子どもの自由時間がほとんどない生活はストレスの原因となります。適度な休息時間を取り、親子間でコミュニケーションを取ることを心がけましょう。
子どものすることを親が決めている
意見を聞かずに、子どもがすることを親が決めていると、決断力が育ちません。自分で決める能力が乏しいと、何かあった時に人のせいにしたり、自分の意見を言えなかったりと、他力本願な性格になってしまうおそれがあります。
子どものサインを見逃している
子どもが泣いたり怒ったりするのは、日常でよくあることです。しかし、頻繁に起こったり続いたりするのは、子どもからのSOSサインの可能性があります。「毎度のことだから」と流さず、いつもと違う様子はないかチェックして、サインを見逃さないようにしましょう。
子育てに確固たる信念を持っている
どのような物事でも、成功するためには強い信念を持って臨むことが重要です。そのため、子育てをするうえで信念を持つことは大切といえます。しかし、「自分のやり方が絶対正しい!」というような強すぎる思いは、子どもの自由や思考を奪ってしまうおそれがあります。そのため、信念の押しつけにならないように注意が必要です。
子どもが親の様子をうかがっている
子どもがいつも親の機嫌をうかがっている場合も、教育や知育をやりすぎている可能性があります。幼い頃から親や他人の顔色をうかがってばかりいると、自分らしく生きるのが難しくなってしまいます。
子どもの笑顔がぎこちない
子どもの笑顔がぎこちなく、無理して笑っていると感じたら、知育のやりすぎで心理的負担が溜まっているおそれがあります。また、子どもとのコミュニケーションが不足しており、表情が乏しくなるケースもあるので、子どもの表情に違和感がある場合は、教育方法や接し方を見直してみましょう。
親の思い通りに進んで行動する
親が嫌がることをしない、親が望むことを進んで行う子どもは、一見すると親と良好な関係を築けているように思えます。しかし、聞き分けが良すぎる子どもは、厳し過ぎる躾や過干渉によって、自主性が失われている可能性があるため、注意が必要です。
発熱・夜尿・指噛みなど精神的症状が見える
子どもは、自分の身に起きていることを正しく認識したり、自分の気持ちを言語化したりする能力が発達の途中にあります。知育や教育のやりすぎでストレスを感じていると、発熱や夜尿、指噛みなどが精神的症状として現れるケースがあります。
知育のやりすぎは子どもに悪影響!サインを見逃さないように
知育は子どもの知的能力の向上を促し、将来の可能性を広げることにつながるため、小さい頃から取り入れたい方は多いはずです。しかし、知育のやりすぎはストレスを招き、親子関係が悪化する原因になるおそれがあります。子どもが発するSOSのサインを見逃さないように、子どもとのコミュニケーションを十分に取りましょう。