モンテッソーリ教育は危ない?後悔しない取り入れ方のポイントを解説

モンテッソーリ教育は、子どもが自身で成長しようとする「自己教育力」を活かした教育方法です。子どもの個性を伸ばせるメリットがある一方で、いくつかのデメリットもあるため、危険と言われるケースもあります。本記事では、モンテッソーリ教育が危ないと言われる理由と、教育を実践するうえで後悔しないためのポイントを解説します。
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モンテッソーリ教育が危ないと言われる理由
モンテッソーリ教育が危険と言われる理由には、以下の4つが挙げられます。
- 子どもの協調性が育ちにくい
- 集団生活に馴染みにくくなる
- 運動量が少ない
- 親子の関りが不十分と感じるケースがある
子どもの協調性が育ちにくい
モンテッソーリ教育の主な方針は「子どもが関心を持ったことは集中して取り組ませる」ことです。1つの事柄にとことん取り組ませることで、集中力の向上や個性を伸ばす効果が期待できます。一方で、グループに入った際、協調性に欠けて周りに合わせられないケースがあります。
集団生活に馴染みにくくなる
日本の従来の教育法では、決められた活動を割り振られた時間内で、皆で行うことを基本としています。一方、モンテッソーリ教育は、活動内容は一人ひとりの自主選択で決まり、子どもが納得できるまで活動を続けます。そのため、公立の学校などに進学した際、これまでとは違った教育プログラムに戸惑い、環境に馴染みにくくなる場合があるため、注意が必要です。
運動量が少ない
モンテッソーリ教育は、室内活動と屋外活動の時間が分かれていません。そのため、子どもによっては1日中室内で過ごすケースもあり、運動量が少なくなる傾向にあります。運動量が少ないと体力面の成長が不十分になるおそれがあります。また、活発な性格の子どもは、ストレスを感じることもあるでしょう。
親子の関りが不十分と感じるケースがある
モンテッソーリ教育では、大人は必要に応じて子どものサポートをするものの、基本的には子どもの「自己成長力」を信じて見守ることを基本とします。そのため、親子間のコミュニケーションが不足して子どもとの関わり方に悩むケースもあります。
モンテッソーリ教育の向き不向きはある?
モンテッソーリ教育に子どもの向き不向きはありません。むしろ、親の適正が関係しています。モンテッソーリ教育では、子どもの自主性を尊重して、成長していく姿を見守るスタンスが大切です。そのため、子どもに対する思いが強いと、つい口や手を出したり、先回りしてお膳立てしたりして、本来の教育方針とズレてしまうケースがあります。
モンテッソーリ教育で後悔しないためのポイント
モンテッソーリ教育を上手に取り入れるためのポイント3つを紹介します。
- 知識や情報を仕入れる
- 子どもに最適な環境を整える
- 知育玩具を取り入れる
知識や情報を仕入れる
まずはモンテッソーリ教育について、正しい知識や近隣の教育施設などの情報を仕入れることが大切です。モンテッソーリ教育を取り入れた場合、どのような環境の変化があるのか、子どもは変化に適応できるのかなど、実際に取り入れた場合の状況をシミュレーションし、入念な準備を行ったうえで取り組みましょう。
子どもに最適な環境を整える
モンテッソーリ教育では、環境づくりを重要視しています。子どもが作業をする部屋には、気が散る原因となるテレビやおもちゃを置かないようにしましょう。また、子どもがやりたいことをできるように、教材は手の届く所に置く、子どもサイズの道具を用意するなどのサポートも大切です。
知育玩具を取り入れる
モンテッソーリ教育では、主に教具と呼ばれるおもちゃを使って活動します。教具にはさまざまな種類がありますが、その中でも知的能力の向上を目的として作られた知育玩具がおすすめです。知育玩具を取り入れる際は、子どもの発達段階に合ったものを選びましょう。
モンテッソーリ教育は正しい知識を把握することが大切
モンテッソーリ教育は、日本の従来の教育法とは方針が異なります。そのため、子どもの協調性が育ちにくい、周囲の環境に溶け込みづらくなるといったデメリットがあり、危険と言われたり、不向きな子どもがいると考えられたりしがちです。
しかしモンテッソーリ教育は、正しい知識や情報を得たうえで取り組むことで、子どもの能力向上が期待できます。メリットとデメリット、変化する環境などをしっかり踏まえて取り組んでいきましょう。