モンテッソーリ教育とは?特徴や家庭で実践する際のポイントを解説

モンテッソーリ教育は、子どもの「自己教育力」をサポートする教育方法です。現在140以上もの国で実践されており、世界的に活躍する著名人の中にも経験者は多くいます。本記事では、モンテッソーリ教育の特徴と、実践する際のポイントを解説します。
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モンテッソーリ教育とは
モンテッソーリ教育とは、イタリアの女医であり教育者でもあったマリア・モンテッソーリ博士によって考案された教育方法です。子どもが持つ自ら育とうとする力である「自己教育力」を前提として、発達段階に応じた「お仕事(子どもがおもちゃを使い学ぶこと)」ができる環境を整えることで、よりよい発達を促します。
モンテッソーリ教育の特徴
モンテッソーリ教育は、以下の3つの考え方を軸に行われます。
- 子どもの成長を促す環境を整える
- 子どもの自己選択を促す関りや声かけをする
- 子どもの「やりたい」を大切にする
子どもの成長を促す環境を整える
子どもが自己教育力を発揮するには、大人に頼りすぎることなく自身の力で対応できる環境が必要です。たとえば服を選ばせる場合、子どもの手の届く場所に置いたり、下着類やトップス、ボトムスを分けておいたりと、子どもが選びやすい環境を整えてあげることが大切です。
子どもの自己選択を促す関りや声かけをする
モンテッソーリ教育では、子どもが自分で選ぶ「自己選択」を重要視しています。親が「あれにしなさい」「これをしなさい」と決めるのではなく、子どもが自ら選択することで自立心を高めます。まずは「こっちの本と、あっちの本、どっちを読む?」というような、簡単な2択から始めてみましょう。
子どもの「やりたい」を大切にする
大人が子どもに常に指示を出す状況では、子どもは自己教育力を発揮できません。子どもが自分自身で「やりたい」と言える環境づくりが大切です。
モンテッソーリ教育の内容
モンテッソーリ教育は、主に以下5つの教育分野に分けられます。
- 文化教育
- 数教育
- 言語教育
- 感覚教育
- 日常生活の練習
文化教育
歴史・地理・社会・宗教・美術・音楽など、言葉や数以外の分野を指します。子どもが興味関心を持った幅広い分野を扱うのが特徴です。
数教育
モンテッソーリ教育における数教育は、計算能力の向上を目的としていません。数の理解と、数が意味する量を体感することが目的です。そのため教具(おもちゃ)は、ビーズで作られた立方体や数字が書かれたカードなど、重さも体験できるものが使われます。
言語教育
言語教育では、発達段階に合わせて「話し言葉」「書き言葉」「読み言葉」を通して言語の獲得を目指します。
感覚教育
感覚教育は、文化・数・言語教育の基礎を築くための教育です。五感を意識して使うことで感覚器官を洗練させて、知性や情緒の発達を促します。
日常生活の練習
日常生活の練習では、人格形成の基礎をサポートすることを目的として、子どもが日々の暮らしに必要な動作や習慣を学ぶ活動が行われます。
モンテッソーリ教育を実践する際のポイント
モンテッソーリ教育を家庭で行う際は、以下3つのポイントを意識してみてください。
- 子どもが集中できる環境を整える
- 子どもがやりたいようにできる環境を用意する
- 知育玩具を導入する
子どもが集中できる環境を整える
まずは子どもが「お仕事」に集中できる環境を整えることが大切です。子どもは目から入る刺激に囚われがちです。テレビやゲーム、ポスターやおもちゃはなるべく取り払いましょう。また、お仕事をするための机や椅子は、子どもの体格に合ったものを選ぶことが大切です。
子どもがやりたいようにできる環境を用意する
子どもがやりたいことを存分にできるような環境を用意することも、重要なポイントです。以下を参考に、子どもが自分でできる環境を整えましょう。
- 自分で手洗いができるように洗面台にステップ台を置く
- 子ども用の掃除道具や調理器具を用意する
- 子どもが自分で服を取り出せるように子どもの服をタンスの下段に収納する
知育玩具を導入する
モンテッソーリ教育において、教具は子どもの成長を促すための重要なツールです。おもちゃには非常に多くの種類がありますが、子どもの知能の発達を目的として作られている知育玩具を導入することで、より高い教育効果が期待できます。知育玩具を購入する際は、子どもの年齢や取り組みたい教育内容に合ったものを選びましょう。
モンテッソーリ教育を取り入れて子どもの成長を促そう
モンテッソーリ教育は、子どもが自ら成長する力を信じて、必要に応じて大人が手助けする教育方法です。自立心を育てることで、問題解決力や決断力の向上が期待できます。家庭でも実践できるので、ぜひ今回紹介したポイントを参考に、親子で取り組んでみてはいかがでしょうか。